無菌製剤である点眼剤の製造においては、細菌の侵入は許されません。そのため、空気管理に細心の注意を払い、教育を受けた資格保有者のみが無菌作業者として従事しています。充填エリアにおいては、外科手術室に相当する「グレードA」のクリーンレベルを維持しています。
さらには、定められた製品規格を順守するためには、調剤・充填機などの細やかな調整や丁寧なメンテナンスが欠かせません。例えば、部品一つをとっても、取り付け時のわずかな歪みが製品の品質に影響を及ぼします。複数のラインが同時に稼働している中で、各機械がどのような状況なのか、不具合の原因は何か、最善の対応は何か、瞬時にかつ冷静に判断する必要があります。こうした判断や対応は、個々人の経験や感覚などの暗黙知になりがちですが、高品質な製品の安定供給を堅持するためには、誰もが同じオペレーションを実践できるように、さまざまな知識やスキルを「見える化」し、形式知として共有することが大切です。
私たちは、セッティングやメンテナンス後の確認作業を手順化・数値化し、チーム全員が高い水準でのオペレーションを実現できることを目指しています。
加えて、機械に直接触れることで得られる学びや気づきもあるため、メンバーと一緒に現場に入り、個々の能力やパーソナリティに合わせたOJT(On the Job Training)も大切にしています。より盤石な安定稼働を実現するにはどうするべきかを日々追求し、技術やスキルをより一層磨いて他のメンバーに伝承していきます。