Santenは、目の健康に向き合う眼科専業企業として、130余年の歴史を通じて培った強みを活かし、世界中の人々の「Happiness with Vision」の実現を目指しています。
世界的な人口増加や高齢化、ライフスタイルの変化等により、目の疾患は増えることが予想されています。Santenでは、目に関する不具合を抱えている患者さんに安全で質の高い製品を安定的にお届けできるよう、能登(日本)、滋賀(日本)、蘇州(中国)の3拠点体制を確立し、世界60を越える国や地域で患者さん視点の医療ニーズの期待に応えています。
今回は、患者さんにお届けしている当社製品の生産および供給体制にスポットを当て、品質・安全性へのこだわりや安定的にお届けするための工夫についてご紹介いたします。
患者さんが安心して治療を続けられるよう、法規制より高いレベルで独自の規格・基準を設けて製品の製造を行っています。例えば点眼薬の場合、「無菌製剤」と定義された医薬品のため、原料の「水」、製造ラインの「空気」、管理する「人」に徹底的にこだわり、高品質な製品を製造しています。具体的には、注射用水と同じレベルの高度に精製した「水」を使用し、点眼容器への充填は「グレードA」(※1)のクリーンルーム(無菌室)で行い、資格有職者のみが作業できる資格制度を導入し工程を担当するなど高い品質管理を保持しています。
※1 1立方フィート当たりに含まれる粒径0.5μm以上の粒子の数が100個以下
世界各国の医療ニーズに合わせた安定供給を実現するため、Santenでは、工場の設備管理を担当する専門のチームが設けられています。トラブルを最小限に抑え、工場の安定稼働を維持することで、24時間製造に対応した生産供給体制を支えています。
製造ラインや設備における故障やトラブルを最小限にとどめるため、設備管理システムを活用し、日々計画的なメンテナンスを行っています。また、故障やトラブル発生時には担当者が現地に駆けつけ早急な復旧作業を行い、製品の品質を守るとともに、製造計画への影響を及ぼさないように対応しています。
点眼薬を製造する無菌室では、製造環境を維持しながら設備保全を行うための無菌メンテナンス資格を取得した者のみがメンテナンス業務を認められています。担当者は、保全の知識だけでなく、無菌環境を維持管理するための知識や、無菌操作法による無菌医薬品の製造に関する指針に沿った行動など幅広い専門知識を身につけています。
設備を適切に維持管理するためには、高い専門性と技術力が求められます。夜間や休日のトラブルでは装置の製造元へ問い合わせることもできません。担当者自らの経験や専門性を最大限発揮して適切に対応しています。担当者は、設備について熟知し、装置製造元ともディスカッションを重ね、協働してよりよい設備の構築を目指しています。
また、設備のさらなる安定稼働や、作業性向上のための設備改善の取り組みなど、製造現場とのコミュニケーションも大切にし、「患者さんへの持続的な安定供給」を果たすことへの強い使命感を持ちながら、製品の品質確保と安定供給を支えています。
Santenの生産拠点における製造・品質に関するこだわりや工夫等、いかがでしたでしょうか。私たちSantenは、徹底した製造・品質管理および安定した供給体制が患者さんの期待に応え、治療への継続につながると信じています。一人でも多くの患者さんの目に関する社会課題を解決するため、さらなる品質保証体制の強化と供給体制の向上を進めています。「見る」を通じて人々の幸せを実現するSocial Innovatorとして、Santenの挑戦は続きます。
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