Santenの点眼容器ディンプルボトルが、公益社団法人 日本包装技術協会主催の「2022日本パッケージングコンテスト」にて、「医薬品・医療用具包装部門賞」に入賞しました。
ディンプルボトルの患者さん中心の工夫と品質を維持したまま、さらにバイオマスプラスチック素材を導入し、環境負荷低減へ貢献するという新しい価値を追加した点が評価され、入賞につながりました。
2002年に誕生したディンプルボトルは、毎日点眼する患者さんの使いやすさと見やすさを追求して開発されました。主な特徴である側面の「くぼみ(ディンプル)」は、持ちやすく、軽く押すだけで、常に一定の量が点眼できることを目指して設計されました。またキャップのサイズ、形を追求し、小さな力でも開けられるよう工夫した他、製品名表示を大きくし、両サイドにスリットを設け残液量が確認しやすいようにするなど、見やすさにも配慮しています。
さらに環境負荷低減に向けた取り組みの一環として2021年からは、バイオマスプラスチック素材のボトルを一部製品に導入しています。この素材は再生可能なバイオマス資源を原料としており、焼却する際に用いられる炭素源が、原料となる植物の光合成によって吸収された二酸化炭素由来であるため、焼却しても大気中の二酸化炭素を増やさず(カーボンニュートラル)、持続可能資源の利用により、化石資源の枯渇への対策となるという特徴があります。
開発メンバーは今回の入賞についてこのように語っています。
「私たちSantenが患者さん視点に立ち開発してきたディンプルボトルが、日本パッケージングコンテストの部門賞に入賞し、メンバー一同、大変光栄に思います。バイオマスプラスチックボトルの開発には、コスト面の課題に加え、展開すべき製品の優先順位付けや薬剤の品質安定性の担保、展開国における法規制への対応、容器メーカーや工場生産におけるバリデーションなど、当初は多くの解決すべき課題がありました。メンバー一人ひとりが知恵を出し合い、それらを一つずつ解決し、検討から7カ月という短期間で、点眼容器のバイオマスプラスチック製品化の目途を立てました。このプロジェクトを通じて、製品の先にいる患者さんや眼科医療への貢献だけではなく、地球環境保全への取り組みにもつながり、達成感を得ることができました。最近は、エコやサステナビリティに関する話題も部内で多くなり、環境への取り組み意識が高まっています。社会により良い価値を届けることができるよう、私たちは引き続き、患者さん視点を大切に、さまざまな変革を推進します。」
Santenでは点眼容器の改良にとどまらず、さまざまな取り組みを通じて低炭素社会や循環型社会の実現を目指して、環境マネジメントシステムを運用し、二酸化炭素排出量や廃棄物、水使用量などの削減を推進していきます。2021年には、2050 年に向けた環境ビジョン「Santen Vision for the Earth 2050」を策定し、CO2排出量削減など 2030 年環境目標を設定しています。詳しくはプレスリリースをご覧ください。