点眼剤の命とも言える水は、Santenが最もこだわるものの一つです。飲料水の基準を満たした原水から不純物を取りのぞく化学処理を行い、さらにイオン交換処理、ウルトラフィルトレーション(※1)と純度を高めていき、最後に蒸留工程を経て、注射用水と同じレベルの高度に精製した水に仕上げます。
世界トップレベルの生産能力を持ち、世界中の患者さんへ、必要な時に、必要な点眼剤を、常に変わらぬ品質で送り出すSantenの生産ライン。患者さんに信頼される目薬はどのようにしてつくられるのか、製造の流れに沿ってご紹介します
点眼剤の命とも言える水は、Santenが最もこだわるものの一つです。飲料水の基準を満たした原水から不純物を取りのぞく化学処理を行い、さらにイオン交換処理、ウルトラフィルトレーション(※1)と純度を高めていき、最後に蒸留工程を経て、注射用水と同じレベルの高度に精製した水に仕上げます。
精製した水は完全無菌密閉のパイプを通ってそのまま調剤タンクへ。また、入荷試験に合格した原料は、エアーシャワーを通過して大切に保管されます。その後、正確に秤量され、決められた順序で投入されます。調剤はコンピュータにより制御されていますが、ここでもオペレーターの目が光り、製造管理がなされています。
調剤を終え、濾過滅菌フィルターを通過した無菌の薬液は、完全無菌密閉のパイプを通ってBFS(※2)(ブローフィルシール)充填機へ。最も菌汚染リスクが高い製造工程のため、エリア内は外科手術室並みの空気清浄度が保たれています。
充填を終えたシート状の製品は打抜き機によって1本ずつに分けられ、検査ラインへ送られます。検査ラインでは検査員が問題となる事象を事前に察知し、ベルトコンベアー上で製品をチェック。問題が見つかればこの時点で排除するため、ラインの流れを止めません。
1本ずつ切り離された製品には、まだ点眼口はありません。焼け焦げ検査後、外科手術室に相当する「グレードA」の無菌エリアで中栓・口部が成形され、点眼口が完成。直ちにキャップが装着されます。それぞれの製造工程の直後に、設置された検査機(中栓成型、開孔検査機、重量測定)を通ることでさまざまな検査が施されます。最後にピンホールの有無検査を経て完璧な製品となり、包装工程へ。
容器の検査を終えた製品は、シュリンクラベルを巻きつけるラベラー機へ。この工程では、ラインから定期的に製品を抜き取り、正しく製造されているかをチェック。規格通りに仕上がった製品は小箱に収納され、製造番号・使用期限などの表示を確実に行い、段ボールに梱包されて温度管理された倉庫へ。無菌試験、理化学試験、水試験、環境モニタリング試験など、各工程で行われた試験検査の結果を持って、出荷の時を迎えます。