中期経営計画

私たちの強みである「医療用医薬品事業」における生活者・患者さんへの貢献価値最大化に向け、より強固な戦略・組織運営方針の下、改革を実行していきます。

私たちは、眼科領域に特化したスペシャリティ・カンパニーであるSantenだからこそ、製品やサービスを通じて、患者さんにまだ提供されていない重要な価値をお届けし、眼科医療をより良く変えていくことができると考えています。
私たちの強みを発揮できる医療用医薬品事業において、患者さんや生活者への貢献価値を最大化することに注力し、眼科疾患の診断や治療に存在するボトルネックを解消するソリューションを提供することで、治療フローを変革し、より良い眼科医療の実現に貢献します。また、この実現を確実なものとする組織運営方針や体制・仕組みへと転換を図り、戦略の実行力を高めていきます。

1.新中期経営計画策定の狙い

当社の強みである医療用医薬品事業の最大化に注力します。医療用医薬品事業における生活者・患者様への貢献価値最大化に向けて、戦略・組織運営体制を抜本的に見直します。

2.成長に向けた基本方針

2025年度までは構造改革と地域事業の売上最大化の2軸で収益最大化を図ります。明確な地域戦略に基づく売上拡大を図り、かつ、グローバルにコマーシャルエクセレンスを強化します。また、各地域事業の売上拡大に資する事業開発および、医療用医薬品事業へのシナジーが得られる新規事業に取り組んでいきます。2026年度以降は、強化した組織力を梃子に、近視や眼瞼下垂など大型のパイプライン製品による生活者・患者さんへの新しい価値貢献機会の創出を図り、さらなる成長局面へと発展させていきます。一方で本中期経営計画を確実に遂行していくために、戦略立案・実行を担うリーダーシップチームの強化に加え、オペレーションモデルとそれを支える経営管理・人材育成の仕組みを変革していきます。

■構造改革の推進
・米州の最大限合理化:赤字継続・パイプラインの現状を踏まえて最適化
・財務規律に基づく投資見直し:IT等大型投資案件を精査
・コスト最適化:各費用を "ゼロベース" で精査
・生産性向上:各組織機能の生産性をレビュー

■3つの柱を通じた地域事業売上の最大化
・グローバルにコマーシャルエクセレンスを強化
・各地域事業の売上拡大に資する事業開発(他社上市品、リージョン品を含む)
・医療用医薬品事業の売上最大化に資する新規事業

■大型パイプライン上市による新領域での売上創出(2026年度以降)
・特に、近視・眼瞼下垂などの自由診療で新しい価値貢献機会を創出
・研究開発及び事業開発への十分な投資による開発・新規パイプラインの探索

3.2025年度 全社数値目標・KPI(重要業績評価指標)

海外一人当たり売上高の成長を含めて収益性の確実な改善と安定配当を実現します。

■KPI

売上高2,800億円
コア営業利益額560億円
コア営業利益率20%
海外CFU一人当たり売上高成長率(為替影響除く)7%以上の成長
(2022年度予想~2025年度の年平均成長率)
コアROE13%
コアEPSの成長率10%以上
(2022年度予想~2025年度の年平均成長率)
株主還元現行32円/年を配当下限とし、増配を目指すことに加え、 資本調整として機動的な自社株買い

4.資本配分・株主還元

高収益体質を構築し、キャッシュ創出力を強化、創出したキャッシュを将来の成長投資として研究開発や事業開発に優先的に投資します。
株主還元については、現在の年間32円の配当を下限値として確保していくとともに、投資機会や株価の状況を鑑み、機動的な自社株買いによる利益還元を実施します。

5.ESG(環境、社会、ガバナンス)の取り組み

ESG(環境、社会、ガバナンス)への取り組みは、私たちの事業と一体化した不可欠な要素です。Santenのサステナビリティ経営の根幹は、世界中の人々の目に関わる悩みを削減することです。
Santenは経営の重要課題として13のESGマテリアリティ(重要課題)を特定しています。

上記のマテリアリティのうち、特に本中期経営計画の実現とその先の持続的な成長につながっていく「①社会的意義のある製品の市場浸透」と、事業成長を支え牽引していくための「⑦人材の育成・登用」を最重要として特定し、取り組みを強化してまいります。

2023-2025年度 新中期経営計画の資料

過去発表の中期経営計画