知的財産は、製薬企業が持続的に成長し、患者さんに貢献し続けるために欠かすことのできないものです。当社は、知的財産を戦略的に管理・活用しています。
当社は、「天機に参与する」という基本理念のもと、眼科領域に特化したスペシャリティ・カンパニーとして世界中の生活者・患者さんや医療関係者の皆さまへの価値ある製品やサービスの提供を通じ、人々の「Happiness with Vision」を追求しています。そして、持続的な社会貢献と企業価値向上を目指しています。その実現のために、事業、研究開発および知的財産が連携して、特に眼科領域において特許、商標、意匠などの新たな知的財産を創出するとともに、創出された知的財産を戦略的に活用し、グローバルな視点で製品価値の最大化を図っています。
当社は、医療用医薬品の研究開発活動などから生まれた発明に基づく特許出願を積極的に行っています。有効成分を保護する物質特許やその用途を保護する用途特許に加え、製剤、製法などの成果についても戦略的に特許出願、権利化し、製品価値を最大化する知的財産戦略を遂行しています。また、自社に限らず、国内外の企業やアカデミアとの共同研究、さらにはパートナー企業の開発品および製品の導入も積極的に行っており、それら共同研究などで見出された知的財産についても適切に出願、権利化し、製品価値の最大化を図っています。一方で、リソースを効果的に運用するため、出願された国内外の特許などの知的財産について、定期的に出願国や維持放棄の評価、判断を行い、事業戦略および研究開発戦略に合致した知的財産の維持、管理にも努めています。
当社は、経済的な理由で医療アクセスが困難であり、一定の配慮が必要な国や地域が存在すると考えています。そのため、医療アクセスの問題が解決されるまでは、国連が定める後発開発途上国(※1)や世界銀行が定める低所得国(※2)では、原則として新たな特許出願を行わず、既に出願または取得済みの自社単独名義の特許の権利行使は医薬品アクセスを阻害しない必要最小限の範囲にとどめます。