また、外部委託試験を含めたすべての動物実験計画を、(1)動物実験等に関して優れた識見を有する者、(2)実験動物に関して優れた識見を有する者、(3)その他学識経験を有する者で構成された「動物実験委員会」で審査しています。さらに、「動物の愛護及び管理に関する法律」「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準」および「厚生労働省の所管する実施機関における動物実験等の実施に関する基本指針」に準拠した社内規程を制定しています。
動物福祉に配慮した動物種ごとに必要とする飼育スペースを設定し、動物のストレスを軽減する目的で環境エンリッチメントを活用しています。動物実験における動物福祉に関する知識および意識を向上させる目的で、毎年継続的な教育訓練を動物実験に従事するすべての従業員を対象に実施し、記録しています。
動物実験施設が動物福祉に配慮され、適切に運営されていること、ならびに動物実験が上記の4Rを尊重し適切に計画および遂行されていることについて、透明性の確保に努めています。Santenで唯一の動物実験実施施設である奈良研究開発センターは、動物愛護の観点に配慮しつつ、科学的観点に基づく適正な動物実験等が実施されているかを外部検証する一般財団法人 日本医薬情報センター 動物実験実施施設認証センターによる評価を受け、適合施設として認証を取得しています。
動物実験を外部委託する際には、委託先研究施設がAAALAC International(国際実験動物ケア評価認証協会)もしくは一般財団法人 日本医薬情報センター 動物実験実施施設認証センターにより、動物福祉に関する第三者認証を取得し、認証が有効であることを確認した上で委託しています。第三者認証を受けていない大学等の研究施設に委託する場合には、奈良研究開発センターの動物実験委員会にて動物福祉の観点で適切に計画立案されていることを審査したのちに、試験を開始しています。
奈良研究開発センターで計画立案された自社および外部委託にて実施したすべての動物実験の使用動物数は継続的にモニターしており、短期的には増減はあるものの、4Rを考慮した動物実験計画の立案により長期的には減少する傾向がみられています。