Santenは法令遵守はもとより、健全な倫理感に基づく良識ある企業行動を実践します。
当社では「天機に参与する」という基本理念に基づく行動規範として、「参天企業倫理綱領」を制定しています。参天企業倫理綱領では、すべての役員および契約・派遣社員を含む従業員に対し、基本理念の背景にある精神を理解し、当社の従業員としてふさわしい高い倫理観を持って行動することを求めています。CEO、チーフ コンプライアンス オフィサーおよびそのほかの執行幹部は、参天企業倫理綱領を遵守することの重要性を、すべての従業員に継続的に発信しています。執行幹部の姿勢は、コンプライアンスと行動規範の遵守を徹底する文化を築く鍵であり、それがお客様からの真の信頼を得ることにつながります。参天企業倫理綱領は13か国語に翻訳されており、グローバルすべての従業員がこれを受領し、遵守を誓約しています。
また、すべての従業員がこの行動規範を十分に理解できるよう、地域ごとに入社時の研修を実施するとともに、グローバルでは毎年11月を「参天企業倫理綱領周知月間」と定め、各地域の執行幹部からのメッセージ発信や年1回のグローバル研修を行うなど、地域およびグローバルでさまざまな浸透活動を行っています。
参天企業倫理綱領違反防止のため、スピークアッププログラムや通報・相談の調査、是正措置を通じて、厳しく取り組んでいます。
当社は、ヘルスケア業界に直接関わり、人々の生命や健康に貢献しています。また、私たちの事業活動は、研究開発、製造、販売などのあらゆる場面で公務員や医療関係者等との交流が多く、ヘルスケア業界に従事する私たちには、企業活動において高い透明性を確保することが求められています。このような特性から、当社では、すべての事業活動および関係者との交流において誠実さと倫理観を中心に置くことが必要不可欠と考えています。
当社では、企業活動における誠実性と透明性を理解・実践し、適用法令を遵守するという決意から、世界の多くの製薬企業が加盟する国際製薬団体連合会(IFPMA)のコード・オブ・プラクティスに基づき「Santenグローバル・コンプライアンス・ポリシー」を制定しています。
私たちは当社で働くすべての役員・従業員がポリシーを遵守し、高い倫理観と誠実さをもって行動することで、患者さんのQOL(Quality of Life:生活の質)の向上に貢献することを目指しています。すべての従業員に対し、入社時に本ポリシーのトレーニングを実施しその受領と遵守を確認するとともに、その後も継続して様々なトレーニング、情報発信を行っています。
当社では、チーフ コンプライアンス オフィサーを任命し、各地域および機能組織の担当役員からなるコンプライアンス委員会を設置して、基本理念や規程の浸透、コンプライアンスを遵守する企業文化の醸成、これに関連する問題への対応などグローバル全体でコンプライアンス推進と強化を図っています。また、チーフ コンプライアンス オフィサーのもと、各地域に専任者を配置し、定期的な研修、監査・モニタリング、ローカルリスクアセスメント、交流の承認、その他さまざまなコンプライアンスチェックを通じて、担当する地域のすべての従業員が「参天企業倫理綱領」「Santenグローバル・コンプライアンス・ポリシー」標準業務手順書、現地の法規制を遵守するよう徹底しています。さらに、各地域の専任者が集合するコンプライアンス実務責任者会議を定期的に開催して、コンプライアンス委員会での決定事項の推進方法、ローカルおよびグローバルでの問題や新たな法規制への対応方法等を協議するとともに、情報共有を図っています。
当社のコンプライアンスプログラムは、リスクを低減し、違反を防止するために必要なすべての要素を網羅するよう設計されています。「参天企業倫理綱領」と「Santenグローバル・コンプライアンス・ポリシー」のもと、正しい業務の進め方を示した詳細なガイドラインと標準業務手順書を作成し、日々の業務にチェックの仕組みを組み込んでいます。また、コンプライアンス部門は、年初に事業計画に基づくリスク評価を行い、監査・モニタリングを計画・実施しています。疑わしい行為については、定められた手続きに基づいて調査・処分を行い、是正措置を講じています。このようにコンプライアンス・サイクルを回すことにより、潜在的な問題を認知し、潜在的リスクを軽減するために活動を見直し、また、会社全体のコンプライアンス遵守の文化を醸成するなど、プログラムの改善に努めています。
また、コンプライアンス遵守の文化を醸成するための取り組みも積極的に行っています。すべての従業員が、入社時および年間を通じて定期的にコンプライアンス研修を受けており、「参天企業倫理綱領」「Santenグローバル・コンプライアンス・ポリシー」およびその他関連するすべてのガイドラインや作業手順書を受け取り、遵守することを署名により誓約しなければなりません。さらに、当社では、毎年11月を「参天企業倫理綱領周知月間」として定め、コンプライアンス意識の向上に努めており、担当部門によるグローバル・コンプライアンス・トレーニングや各地域の執行幹部との強力な連携によるメッセージの発信など、全社的なコンプライアンス理解促進のためのさまざまな活動を毎年行っています。コンプライアンス教育の受講率は従業員の評価報酬制度の非財務指標に組み込まれています。
また、すべての従業員と顧客が、違反の可能性がある行為を「Santen スピークアップ・ポータル」のオンラインまたはフリーダイヤルのホットラインを通じて匿名で報告できる「スピークアッププログラム」をグローバルで展開しています。
私たちは、当社の規則や規制の遵守は、従業員だけでなく、契約している取引先に適用されることも理解しています。当社に代わり活動する取引先が、「参天企業倫理綱領」と「Santenグローバル・コンプライアンス・ポリシー」を遵守し、制裁やその他の潜在的な制約を受けないようにするため、当社の第三者デュー・ディリジェンスプロセスにより取引先を審査するとともに、当社の要求事項を遵守する同意書への署名を求めています。すべての取引は、適切な取引と支払いを確保するために、監査・モニタリングの対象となり、違反の可能性がある場合は、調査が行われ、コンプライアンス委員会に報告され、必要時応じて是正措置が取られます。
当社は、「贈収賄・腐敗防止に関するポリシー」を制定し、公務員、医療関係者および医療機関との交流において、公正で高い倫理基準を維持するというグローバルなコミットメントを強化しています。
当社では、「参天企業倫理綱領」において、「直接であれ、第三者を介するものであれ、各国の法令、もしくは国を限定せず適用される法令等に反し、贈収賄や腐敗とみなされる行動をしません」と明記し、役員および従業員が贈収賄行為を行うことを禁止しています。すべての従業員が贈収賄・腐敗防止に関する研修を毎年受講しており、贈収賄・腐敗防止に関する当社の立場を示したグローバル・コンプライアンス・ポリシーを理解したことを示す署名を行っています。さらに、第三者がSantenを代表して製品やサービスを提供する際のリスクを低減するため、医療関係者、公務員、患者団体と交流する第三者に対して、贈収賄・腐敗防止のためのデュー・ディリジェンスを行うプロセスを策定しています。また、かかる第三者との契約書にも贈収賄・腐敗行為禁止条項を規定しています。
当社は、適用される法規制や業界コードを遵守し、贈収賄の手段として助成金、慈善寄付、政治献金、購買、ファシリテーション・ペイメント、その他あらゆる方法による不適切な資金提供を固く禁止しており、リスク評価、監査・モニタリング、第三者デュー・ディリジェンスプログラムなどの内部審査・管理体制のもと、取引を行っています。
また、当社は、第10原則の腐敗防止を含む国連グローバル・コンパクトに参画し、恐喝、贈収賄、横領などの汚職の防止に取り組んでいます。
政治献金や業界および経済団体参加費はガバナンスデータに掲載しています。ロビー活動は行っていません。
高い倫理観を持ち、患者さんのために正しい行動をするためには、当社の従業員が、「参天企業倫理綱領」「Santenグローバル・コンプライアンス・ポリシー」その他法規制の違反の可能性があると感じた時に声を上げることを促す環境を整備することが大切です。このような考えから、私たちは、専用のホットライン/ウェブポータルとして「スピークアップ・ポータル」を設置し、誠意ある従業員または第三者が、24時間365日いつでも、世界各地の言語でオンラインまたは電話で懸念を提起できるようにしています。
すべての従業員に対し、人事部門、コンプライアンス部門、執行幹部からのコミュニケーションや、ポスター、バナーなどのオンライン情報、その他さまざまな方法を通じて「スピークアップ」の重要性を周知しています。寄せられた相談・通報は、グローバルおよびローカルで一元管理されており、適正かつ誠実な方法で調査・対応されるとともに、その結果は定期的に取締役会に報告されています。
また、当社は、コンプライアンス違反の疑いのある懸念や報告を誠実に行った者に対する報復を厳重に禁止しています。これは、仮に調査の結果、報告された懸念が事実であると確認されなかった場合も同様です。そのため、グローバルかつ各地域・国のコンプライアンス規程では、当社グループが事業を展開する各地域において、内部通報者を保護するために適切な措置を講じなければならないと定めています。
相談・通報の内容は、ハラスメント、利益相反、人事労務関係、不正会計など様々です。調査が必要と判断した案件については適切に調査を実施し、コンプライアンス違反が認定された案件については懲戒処分を行うなど適切に対応しています。
相談・通報、懲戒処分件数については、「ガバナンスデータ」に掲載しています。
当社は、2020年4月に「グローバル個人情報保護規程」を制定しました。この規程のもと、患者さんや一般消費者、従業員の個人情報を適正に取り扱い、また保護するために、すべての役員・従業員の教育を含むさまざまな施策を実施し、グローバルで一体となり個人情報保護体制の強化に取り組んでいます。
規制当局に報告した顧客データの侵害の有無については「ガバナンスデータ」に掲載しています。